ジョナス:
戻って来られましたね。もう話は聞きました。「味の魔術師」ミリエンさんが「最高の料理だ」と評価されたそうですね?ついに、私も料理人として実力を認められたのですね。今まで家族と周りの人たちから味わった侮辱と蔑視に耐えたことが、今報われたということでしょうか。全てあなたが手伝ってくださったお陰です。
これからも根気よく自分の実力を磨き、いつかアデンの王城に訪ねて行って、宮殿の料理人に応募してみるつもりです。そして、堂々とした姿で家族に会いに行くつもりです。
領主様が祝福の手紙と報賞金を送って下さいました。来月に城で開催される晩餐で提供される料理を私にお頼みになりました。当分は、そのことで忙しくなるようです。約束通り領主様から頂いた報賞金の一部をあなたに差し上げましょう。
あ、それから、プレゼントとして、私の料理の秘法を書いたメモをあなたに差し上げます。私がいずれ有名な料理人になったら、この秘法が金持ちの美食家に高い値段で売れるかもしれないですよ...はは...
あなたも自分なりの夢があるでしょう?根性で、根気よく努力して下さい。いつかきっと、その夢を叶えることが出来る筈です。