大長老シフィエル:
ご苦労であった。そなたがなかなか戻って来ないもので、少々イライラ感が募っていたところだった...。そうか、これがカルティアが翻訳した「カイシャの黙示録」か?まさにこの古い文面の中に我が種族が受けついだ暗闇の遺産、つまり今まで光のエルフとヒューマンによって隠され続けていた真実が込められているんだ。そなたも聞いてみないか?
...黎明の時期、暗闇のグラン-カセルと光のヤン-ハセダは我がタイタンの種族をすべての生物の主として命じ、この世を支配することを許した...。この2つの神から生まれし四名の子孫のうち、水を司る運命を持って生まれたのが女神シーレンである。後にヤン-ハセダはシーレンの司る水の力を借り、新しい生き物を作ることになるが、これが木の種族エル-ダリスであった。シーレンは新しく生まれしこの種族を母の如く世話をすることになった。
光のエルフは我が種族の紀元を女神のエヴァから探しているが、彼女が水の女神になる以前にはシーレン様がその権座を持っておられた。今や死の女王となれたシーレン様が、我が種族の真なる母である。そなたが魔法の道を歩むつもりでいるなら、このことを胆に銘じておくことだ。魔法の基礎を勉強しているのなら分ると思うが、神々は宇宙を構成する全ての魔法の力の源、だから神々についての理解が深ければ深いほどメイジの力も強くなるのだ。
そなたの新しい悟りを記念する意味で、この武器を授けよう。精霊の魔力が篭っている鋭い刃を持つダガーである。この先きっと役立つだろう。しかし、あまりこのような小道具に頼ってはいけないんだ。真の魔法の力とはメイジの内面に隠されているということを忘れるでない。