W32TeX

                              インストール法

(a) インストールディレクトリ。
まず、TeX をインストールするトップディレクトリを決め、なかったら作成
します。c:/w32tex, d:/tex, e:/ptex など何でもよいですが、
c:/Program Files/TeX のように途中にスペースコードが入っているものは
避けて下さい。ここの説明では c:/w32tex にインストールするとして
説明します。
c:
md \w32tex

(b) アーカイブファイルのダウンロード。
簡易インストーラ texinstwin.zip を使いますのでこれをダウンロードして
c:/temp などに保存しておいて下さい。次に下記を参考にして、必要な
アーカイブファイルをダウンロードして下さい。
ダウンロードしたアーカイブファイルは、一つのディレクトリに入れて
おいて下さい。ここでは c:/temp に入っているとして説明します。

(c) アーカイブファイルの展開。
カレントディレクトリを、インストールディレクトリにして、そこに簡易
インストーラを展開します:
c:
cd \w32tex
unzip c:/temp/texinstwin.zip
そうして
texinstwin c:/temp
とすると、c:/temp に保存してあるアーカイブファイルを展開してくれます。
c:/w32tex に残っている EXE ファイルは、有用なので
copy *.exe bin
のようにして、バイナリディレクトリに保存しておいて下さい。

(d) PATH の設定。
texinstwin でアーカイブを展開したあとは、実行ファイルの PATH を設定する
だけでインストールは終わります。texinstwin が最後にメッセージとして、
PATH に追加するべき内容を表示します。c:/w32tex をインストールディレクトリ
とした場合には c:\w32tex\bin を PATH に追加することになります。
PATH の設定法はオペレーティングシステムのヘルプを参照して下さい。
もしTEXMF, TEXMFCNF, TEXMFMAIN なる環境変数が定義してあったら、この定義
を削除して下さい。
64 ビット Windows において,ディレクトリ win64 に入っている 64 ビット
バイナリをインストールした場合には,PATH に追加するものを
c:\w32tex\bin64;c:\w32tex\bin として下さい。
c:\w32tex\bin64 を前にして優先させることに注意して下さい。


                            アンインストール法

W32TeX は、一切 レジストリ に触っていませんから、以下の (a), (b), (c)
の作業で、完全にアンインストールすることができます:

(a) TeX をインストールしたディレクトリを、内容と一緒に削除します。
    (一つの方法として、エクスプローラで削除するべきディレクトリを
    選択しておいて、Shift キーと一緒に Delete キーをおします。)

(b) PATH から、TeX 用に付加したバイナリ用ディレクトリ (c:\w32tex\bin など)
    を削除します。

(c) TeX 用に設定した、他の環境変数があれば、それらの定義を削除します。


                これ以下は,更新していないので,古い情報です。
                つまり,以下に述べてあるものに,幾つかの新しい
                ファイルが追加してあります。
                更に,以下に述べてあっても,削除して存在しない
                場合があるかもしれません。
             ----------------------------------------------------
最小インストール
latex.tar.xz
mftools.tar.xz
platex.tar.xz
pdftex-w32.tar.xz
ptex-w32.tar.xz
web2c-lib.tar.xz
web2c-w32.tar.xz

標準インストール
dvipdfm-w32.tar.xz
dvipsk-w32.tar.xz
jtex-w32.tar.xz
ltxpkgs.tar.xz
luatex-w32.tar.xz
makeindex-w32.tar.xz
manual.tar.xz
newtxpx-boondoxfonts.tar.xz
t1fonts.tar.xz
tex-gyre.tar.xz
timesnew.tar.xz
ttf2pk-w32.tar.xz
txpx-pazofonts.tar.xz
vf-a2bk.tar.xz
xetex-w32.tar.xz
xindy-w32.tar.xz
xypic.tar.xz

フルインストール
aleph-w32.tar.xz
biblatex-biber.tar.xz
context-doc.tar.xz
context.tar.xz
cweb-w32.tar.xz
dvi2ps-w32.tar.xz
dvi2tty-w32.tar.xz
dvitools-w32.tar.xz
lcdf-typetools-w32.tar.xz
luajittex-w32.tar.xz
luatexja.tar.xz
m-tx.tar.xz
omegaj-w32.tar.xz
otfbeta.tar.xz
plain2-2.54-w32.tar.xz
pmx.tar.xz
pstricks.tar.xz
psutils-w32.tar.xz
qpdf-w32.tar.xz
sam2p-w32.tar.xz
t1utils-w32.tar.xz
tex4htk-w32.tar.xz
texinfotools-w32.tar.xz
tiff2png-w32.tar.xz
ttf2pt1-w32.tar.xz
tuftelatex.tar.xz
txtutil.tar.xz
ums.tar.xz
uptex-w32.tar.xz
utf.tar.xz
vf-n2bk.tar.xz

                           ファイルの簡単な説明

(01) aleph-w32.tar.xz
     Unicode に基づいた TeX の拡張版で、 e-TeX と Omega 1.15 をマージした
     Aleph です。フォーマットファイル omega.fmt, lambda.fmt, aleph.fmt,
     lamed.fmt のエンジンは全て aleph です。 すなわち、オリジナルの
     エンジン Omega の配布は廃止します。

(02) biblatex-biber.tar.xz
     biblatex パッケージと biber.exe を含みます。

(03) cjkzr.tar.xz
     CJK latex および,それに関する大変便利な contributions を含みます。

(04) context-doc.tar.xz
     PRAGMA ADE (Hans Hagen) による ConTeXt の Documents です。
     PDF 形式のファイルがたくさん入れてあり、サイズが大きくなっています。

(05) context.tar.xz
     PRAGMA ADE (Hans Hagen) による ConTeXt の本体です。
     perl, ruby と pdfTeX が必須です。
     texexec foo では,エンジンとして pdfTeX を使ってfoo.pdf が出力されます。
     texexec --xtx foo ではエンジンとして XeTeX が使用されます。
     MKIV の場合は,LuaTeX あるいは LuaJITTeX がエンジンとして使用され,
     context foo, あるいは contextjit foo のように使用します。
     詳細は、context-doc.tar.xz 内にある、豊富な文書をご覧下さい。
     新しい情報は http://wiki.contextgarden.net/ をご覧下さい。

(06) cweb-w32.tar.xz
     D. E. Knuth と S. Levy による CWEB 3.64 です。
     この W32TeX 版では Kpathsearch-6.0.1 に対応させていますので、
     インクルードファイルや、ソースファイルは texmf.cnf の変数
     CWEBINPUTS によって探します。デフォルトの texmf.cnf では
     CWEBINPUTS = .;$TEXMF/cweb// となっています。
     Julian Gilbey による ctie.exe も同梱しています。これも Kpathsea-6.0.1
     に対応しています。

(07) dvi2ps-w32.tar.xz
     桜井貴文さんによる、dvi2ps-5.1j です。

(08) dvi2tty-w32.tar.xz
     dvi を テキストに変換するドライバです。

(09) dvipdfm-w32.tar.xz
     M. Wicks による dvipdfm-0.13.2d をもとにして、平田さんにより
     日本語をサポートするようにされたものです。dvi から PDF を
     作成するプログラムです。平田さんと Jin-Hwan Cho さん (dvipdfmx
     project team) により、大幅に書き換えられた dvipdfmx を含んでいます。
     dvipdfmx では、日本語 OpenType フォントや、日本語 TrueType フォントを
     埋め込むことができます。また、PDF 暗号化、日本語しおり等に日本語を入れ
     ることを (out2uni.exe を使うことなしに) 可能にしてあります。
     参考のため、旧日本語版を dvipdfmo.exe という名前で含めています。

(10) dvipsk-w32.tar.xz
     dvi を ps に変換するドライバです。日本語をサポートしています。

(11) dvitools-w32.tar.xz
     dvi ファイルを処理するためのユーティリティ集です。

(12) jtex-w32.tar.xz
     桜井貴文さんによる、 NTT-jTeX です。

(13) latex.tar.xz
     LaTeX2e のマクロおよびフォーマットファイルです。

(14) lcdf-typetools-w32.tar.xz
     Eddie Kohler さんによる LCDF typetools です。cfftot1, mmafm, mmpfb,
     otfinfo, otftotfm, t1lint, t1testpage を含みます。このうち otftotfm
     が Kpathsea に対応しています。

(15) ltxpkgs.tar.xz
     LaTeX2e の基本的なパッケージ集です。
     (hyperref, tools, graphics, psnfss, mfnfss, AMS-LaTeX など)。

(16) luajittex-w32.tar.xz
     LuaJITTeX です。これは LuaJIT によって LuaTeX の高速化を試みたものです。

(17) luatex-dev-w32.tar.xz
     LuaTeX の開発版です。

(18) luatex-w32.tar.xz
     LuaTeX の安定版です。

(19) luatexja.tar.xz
     LuaTeX-ja パッケージです。

(20) m-tx.tar.xz
     Dirk Laurie さんによる M-Tx Preprocessor です。

(21) makeindex-w32.tar.xz
     旧アスキーjTeX 付属の jmakeindex (jmakeindex.exe), オリジナルの
     makeindex (makeindex.exe), およびアスキー株式会社による mendexk
     (mendex.exe) を含みます。

(22) manual.tar.xz
     Manual ページです。pdf に変換してあります。ごく一部 W32TeX に
     あてはまらないものもあります。
 
(23) mftools.tar.xz
     mktextfm, mktexpk, ps2pk  の実行ファイルを含みます。

(24) mftrace-w32.tar.xz
     gf フォントから type1 フォントを作成するツールです。スクリプト
     インタープリタ python (2.7) が必要です。

(25) newtxpx-boondoxfonts.tar.xz
     newtx, newpx, boondox フォントです。

(26) omegaj-w32.tar.xz
     Omega に於いて日本語を扱うことができるようにしたものです。
     Matt Gushee さんのものに基づき、line breaking なども可能に
     しています。更に GT フォントを使うこともできます。また、lambda を
     用いて、sjis, jis, euc, unicode (big endian and little endian), utf-8
     のうちの任意の encoding で日本語 dvi を作成できるようにしています。
     エンジンとしては aleph を使うようにしています。

(27) otfbeta.tar.xz
     齋藤修三郎さんによる otf パッケージ beta 版。
     beta 版とはいえ、これが最もよく使われています。

(28) pdftex-w32.tar.xz
     pdfTeX を含みます。また、pdfLaTeX で、日本語 PDF を出力
     するサポートファイル topdftex.exe を同梱しています。日本語 PDF を出力
     するには ums パッケージも必要です。

(29) pgfcontrib.tar.xz
     pgf-TikZ およびそれに関する contributions を含みます。

(30) plain2-2.54-w32.tar.xz
     NEC の内田さんによる、 plain2 2.54 です。

(31) platex.tar.xz
     アスキー(株) による、 pLaTeX2e のマクロおよびフォーマットファイルです。

(32) pmx.tar.xz
     Don Simons さんによる PMX preprocessor for MusiXTeX です。

(33) pstoedit-w32.tar.xz
     pstoedit version 3.62 を含みます。

(34) pstricks.tar.xz
     PSTricks パッケージを含みます。

(35) psutils-w32.tar.xz
     Angus Duggan, Reuben Thomas による、PostScript utilities です。
     一部のものは perl が必要です。

(36) ptex-w32.tar.xz
     アスキー(株) による、 pTeX の実行ファイル、およびサポートファイルを含み
     ます。ソースファイルの名前に日本語を使うことができます。
     Kitagawa Hironori さんによって e-TeX 拡張された e-pTeX も含んでいます。
     実際のところ、platex のエンジンは e-pTeX です。LaTeX の少なくない
     パッケージ類で、e-TeX 拡張が前提となっているので、e-pTeX の存在は
     大きな意味を持っています。

(37) qpdf-w32.tar.xz
     pdf にいろいろな処置を施すことができる、qpdf.exe です。

(38) sam2p-w32.tar.xz
     Szabo Peter による、bitmap file を eps や pdf に変換するアプリケーション
     です。

(39) t1fonts.tar.xz
     AMS による CM Type1 フォントをはじめとして、有用な Type1 フォントを含みます。

(40) t1utils-w32.tar.xz
     Type1 フォントユーティリティ t1utils-1.38 です。

(41) tex-gyre.tar.xz
     TeX-gyre フォントを含みます。

(42) tex4htk-w32.tar.xz
     Kpathsearch-6.0.1 に対応させた TeX4ht です。
     TeX4ht は Eitan M. Gurari さんによるもので、TeX, LaTeX ソースから、html,
     xhtml, xml などを出力するものです。日本語を扱うには、NTT-jTeX の jtex,
     jlatex を使用します。 NTT-jTeX は日本語を 256 以内ずつにわけて、
     サブフォントとして実現してあるので、実際上欧文 TeX とほぼ同じで TeX4ht
     に手を加える必要がないわけです。ただし、TeX4ht が利用する形で、フォント
     の準備をする必要があります。この作業をされたのは行木孝夫さんです。
     tex4htk-w32.tar.xz には、行木さんによる、Unicode の dnp-htf-fonts.tar.gz
     および、EUC-JP の dnp-htf-fonts-euc.tar.gz を Shift_JIS に変換したものを
     を予め含めさせてもらっています。 Shift_JIS encoding を可能にするため、
     オリジナルの tex4ht.c を修正しています。出力ファイルにおける日本語
     エンコーディング は Shift_JIS (デフォルト) と utf-16 が選択できます。
     より完全なのは utf-16 ですが、古い browsers では表示できないことがあり
     ます。詳細については、texmf/doc/tex4ht/win32に入っている
     tex4htk-w32.txt を読んで下さい。

(43) texinfotools-w32.tar.xz
     Texinfo-4.13 のうち、 Windows でも有用なツールを含みます。
     日本語 TeX (pTeX, jTeX) に対応させています。texinfo.tex は pTeX、
     jTeX に対応していますが、pTeX, jTeX で無いものを使用する場合には、
     オリジナルと同じ動作をします。

(44) tiff2png-w32.tar.xz
     tiff を png に変換するプログラムです。

(45) timesnew.tar.xz
     Acrobat Reader 4.0x, 5.0x 付属の Type1 フォント TimesNewRoman と
     Arial を TeX で利用するための vf, tfm, およびマクロです。

(46) ttf2pk-w32.tar.xz
     FreeType 2 とリンクした ttf2pk と ttf2tfm です。ttfdump も入れてあります。

(47) ttf2pt1-w32.tar.xz
     FreeType 2 とリンクし、Kpathsearch に対応させた ttf2pt1 です。
     TrueType フォントから Type1 フォントを生成する converter です。

(48) tuftelatex.tar.xz
     tufte-latex パッケージ。

(49) txpx-pazofonts.tar.xz
     Type1 フォントパッケージ TX fonts, PX fonts および mathpazo 用の
     フォントです。

(50) txtutil.tar.xz
     テキストファイルの行末コードを、各 OS 用に変換する簡単な
     プログラムです。 (tounix, todos, tomac)。
     入力テキストファイルはどのタイプでも OK です。オリジナルのファイルは
     セーブされないことに注意して下さい。

(51) ums.tar.xz
     稲垣淳さんによる、ums パッケージです。もともと、Windows 標準の
     msmincho.ttc, msgothic.ttc を Unicode で使用するものでしたが、
     これらのフォントがなくても、汎用に Unicode で定義される広い範囲
     の文字を使用できるようにしてあります。dvipdfmx で使用するための
     仮想フォントを同梱しています。

(52) uptex-w32.tar.xz
     Tanaka Takuji さんによる、内部エンコーディングが Unicode の 拡張版
     pTeX (upTeX) です。 Kitagawa Hironori さんによって e-TeX 拡張された
     e-upTeX も含んでいます。

(53) utf.tar.xz
     齋藤修三郎さんによる utf パッケージ。

(54) vf-a2bk.tar.xz
     pTeX 用 virtual fonts を集めたものです。

(55) vf-n2bk.tar.xz
     NTT-jTeX の出力 DVI を dvips(k) で扱えるようにするための
     virtual fonts です。 NTT-jTeX の出力 DVI が dvipdfm でも扱える
     ようになります。

(56) w32tex-src.tar.xz
     W32TeX のソースです。最新のソースというわけではなくて、ほぼ 1 年に
     1度しか更新していません。

(57) web2c-lib.tar.xz
     TeX 用の基本的なサポートファイル集です。

(58) web2c-w32.tar.xz
     TeX および関連する実行ファイル群です。

(59) xetex-w32.tar.xz
     Jonathan Kew さんによる XeTeX です。

(60) xindy-w32.tar.xz
     lisp による インデックス作成ツールです。

(61) xymtex.tar.xz
     化学構造式で有名な XymTeX パッケージです。

(62) xypic.tar.xz
     xypic パッケージを含みます。

(63) gtftex.zip
     本田知亮さん、稲垣淳さんとの共同による、pLaTeX 用 GT フォント
     パッケージです。GT フォント番号、Shift_JIS コード、
     代理文字(いわゆる嘘字)の、3 種類の入力法をサポートしています。
     また、奥村さんによる js クラスと共に使用するための特別バージョン
     も入っています。適当な一時ディレクトリで展開し、README.txt
     (Unix システムの場合は README.euc) に従ってインストールして下さい。

(64) texinstwin.zip
     簡易インストーラです。tar, gzip, bzip2 ,lzma, xz を含みます。
     アーカイブが c:/temp に入れてあり、 TeX を c:/w32tex 以下に
     インストールするとすれば、
     c:
     cd \w32tex
     texinstwin c:/temp
     とすることによりインストールできます。
     tar.exe は三浦重喜さんによるものを少し改善したもので、圧縮フィルタ
     として gzip と共に bzip2 もサポートしています。 bzip2 を用いるとき
     の、短い形式のオプション文字は j としています。xz を用いるときの
     オプション文字は J です。なお、一般にオプション文字は省略可能です。

(65) unzip.exe
     Info-ZIP による、zip ファイル展開プログラムです。コマンドライン
     形式で便利なものです。 主として簡易インストーラ texinst2012.zip を
     展開する目的で置いています。

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A. Kakuto