Chapter 3. XooNIpsのインストール

この章では実際にコンピュータにXooNIpsの利用環境を作成します。

1. Webサイトの計画と設計

Webサイトを実際に構築する前に、その目的や利用者の特定などについて具体的に計画を立てておくことが重要です。

1.1. 構築するサイトの目的を具体的に表現する

先ずはじめにどんなサイトを構築したいのか、具体的に表現してみます。

漠然とサイトを作っても誰も訪れないサイトになってしまうからです。

例として以下の表に内容を記述してみます。

このサイトで何をするのか?(What) 脳科学の情報を交換する、研究室に関する情報を発信する等
なぜ今サイトを構築・公開するのか?(Why) 脳科学の情報を互いに交換するニーズが高まっているから、研究室の情報をスタッフで共有したいから等
ユーザは具体的にどんな人か?(Who) 脳科学研究者や研究に興味のある外部の人、研究室のスタッフ等
対象地域はどこか?(Where) 国内全体・日本語圏。英語圏等
公開時期と終了時期は?(When) ○年○月○日、終了時期は無期限とする等
サイトの構築方法は?(How) CMSを利用しフリーソフトで構築する等

1.2. 機能を特定する

構築するサイトのイメージが鮮明になってきたら、次は具体的にどんな機能を盛り込むべきかを決定します。

XOOPSはモジュールという単位で数多くの機能を実現していますが、以下に例を挙げます。

XOOPSの公式サイトなどを参照し、これから構築するサイトにどのモジュールが必要か等を決定します。

  • 掲示板・フォーラム・BBS

  • ニュース記事の投稿

  • カレンダー

  • 問いあわせフォーム

  • RSSによる他サイト・コンテンツの掲示

1.3. ソフトウェア・ハードウェアを選定する

本マニュアルはXOOPS,XooNIpsを利用することを前提として進めますが、他のソフトウェアを使う可能性がある場合にはここでサイトのイメージや機能に適したソフトウェアとハードウェアを選定します。

1.4. 設計書を作成する

サイトの運用方法にあわせて、サイトポリシーなど具体的に以下項目を決定しておきます。

サイトURLとサイト名

  • URLはXOOPSインストール時に必要なので決定しておきます。

使用モジュールの特定

  • XooNIps意外に使用する具体的なモジュールとそのバージョンを決めます。

ユーザアカウント有効化の方法
新規にユーザを登録する際、アカウント有効化の方法を以下から選択します。

  • ユーザ宛メールでの有効化

  • 自動で有効化

  • サイト管理者(Administrator)による有効化

登録情報の必須項目の決定
ユーザ登録の際、入力を必須とする項目を以下から選択します。

  • 本名

  • 会社名

  • 所属

  • 住所

  • 郵便番号

  • 電話番号

  • FAX番号

ユーザのディスク使用量初期値の決定
登録ユーザ1人あたりの最大登録データ数、最大登録Index数、ディスク使用量の初期値を決定します。

  • 最大登録データ数(初期値500)

  • 最大登録Index数(初期値200)

  • ディスク使用量(初期値500MB)

グループのディスク使用量初期値の決定
1グループあたりの最大登録データ数、最大Index数、ディスク使用量を決定します。

  • 最大登録データ数(初期値1000)

  • 最大登録Index数(初期値500)

  • ディスク使用量(初期値1000MB)

データ承認方法の決定
データを公開する際の承認方法を以下から選択します。

  • モデレータによる承認

  • 自動承認

公開領域へのアクセス制限
公開領域へのアクセス制限を以下から選択します。

  • 登録ユーザのみアクセスを許可

  • ゲストを含む全てのアクセスを許可

添付ファイルをダウンロードする時のファイル内容
添付ファイルをダウンロードさせる場合のファイル形式を以下より選択します。

  • メタデータ情報ファイルを含めてZIP圧縮する

  • 登録されたデータのみZIPファイルとする

業績アイテムの選択範囲
XooNIpsは公開領域にデータを公開することをユーザの業績として扱います。
業績として選択可能な範囲を以下から選択します。

  • [はい]公開領域の全データから選択可能になります。

  • [いいえ]ユーザが登録したデータからのみ選択可能になります。

エクスポートの設定
エクスポートの許可設定を以下から選択します。
モデレータはこの設定に関わらずエクスポートが可能です。

  • [はい]ユーザ自身が登録したデータのエクスポートを可能にします。

  • [いいえ]ユーザによるエクスポートは出来ません。

添付ファイルのエクスポート設定
添付ファイルのエクスポート許可設定を以下から選択します。

  • [はい]ユーザ自身が添付ファイルのエクスポート可能になります。

  • [いいえ]ユーザによる添付ファイルのエクスポートは出来ません。

インポートの設定
データインポートの設定を以下から選択します。
モデレータはこの設定に関わらずインポートが可能です。

  • [はい]ユーザ自身が個人領域に対してデータをインポート可能になります。

  • [いいえ]ユーザによるインポートは出来ません。

モデレータ権限の設定
モデレータによる全ユーザのデータ編集許可設定を以下から選択します。

  • [はい]モデレータによる全ユーザのデータ編集が可能になります。

  • [いいえ]モデレータによる全ユーザのデータ編集は出来ません。

2. サーバの構成要素

XooNIpsを動作させるために必要なソフトウェアは以下の表になります。

OS 特に指定無し
Webサーバ Apache 2.0以上
データベース MySQL 4.1以上(要InnoDB対応)
PHP PHP 5.1以上
XOOPS XOOPS 2.0.16a-JP

3. OSのインストール

最初にCentOS5をコンピュータにインストールします。

3.1. CentOS5の入手

公式サイトからCentOS5のISOイメージファイルを取得(執筆時の最新版は5.1)してインストールCD、またはDVDを作成します。

この章ではインストールDVDでの説明をします。

3.2. インストールの手順

コンピュータにDVDを挿入しインストールを開始します。

画面下にboot:と表示されたら、Enterキーを押して次に進みます。

3.2.1. メディアテスト

メディアのテストを行うか否かを選択します。

ここではテストしないのでTabキーを押してSkipにカーソルを移動し、Enterキーを押して次に進みます。

3.2.2. グラフィカルインストール

X Window Systemが起動しこれ以降はキーボード、マウスを利用したグラフィカルな画面でインストールが可能です。

画面が表示されたら[Next]をクリックします。

3.2.3. 言語の選択

インストールに使用する言語を選択します。

日本語の場合はJapaneseを選択します。

選択したら[Next]をクリックします。

3.2.4. キーボードの設定

キーボードの種類を設定します。

コンピュータに接続しているキーボードの種類を選択します。

一般的な106日本語キーボード(または109日本語キーボード)の場合には日本語を選択します。

3.2.5. ハードディスクの初期化

ハードディスクを初期化するか否かの警告メッセージが表示されます。

[はい]を選択してハードディスクを初期化します。

3.2.6. パーティションの設定

Linuxをインストールするパーティションを選択します。

[選択したドライブ上のすべてのパーティションを削除してデフォルトのレイアウトを作成します]を選択します。

[次]をクリックすると警告メッセージが表示されます。

[はい]をクリックしてパーティションを削除します。

3.2.7. ネットワークの設定

ネットワーク上にブロードバンドルータなどのDHCPサーバーがある場合にはそのまま[次]をクリックします。

コンピュータに固定IPアドレスを割り振りたい場合やネットワーク上にDHCPサーバが存在しない場合は[編集]ボタンをクリックします。

Enable IPv4 supportにチェックがあることを確認します。

Manual configrationにチェックを付けます。

IP AddressにサーバのIPアドレスを入力します。Prefix(Netmask)にはネットマスクを入力します。

Enable IPv6 supportのチェックを外します。

設定が出来たら[OK]をクリックします。

ネットワークデバイスの画面に戻ったらホスト名を決めて入力します。

ダイアログボックスの例にあるように[ホスト名].[ドメイン名]のように入力します。

例えばhostname.domainname.orgのように入力します。

ゲートウェイの欄にゲートウェイのIPアドレスを入力します。

1番目のDNSの欄にDNSのIPアドレスを入力します。

設定が出来たら[次]をクリックします。

3.2.8. タイムゾーンの設定

タイムゾーンを設定します。地図上の東京の位置をクリック或いは画面下の項目から直接アジア/東京を選択します。

[システムクロックでUTCを使用]はチェックを外します。

3.2.9. rootパスワードの設定

rootパスワードの設定をします(6文字以上)

設定したパスワードは忘れないようにしてください。大文字小文字は区別されるので注意が必要です。

パスワードは確認の為2回入力します。

パスワードを入力したら[次]をクリックします。

3.2.10. インストールパッケージの選択

全てのチェックを外します。

画面下の[今すぐカスタマイズする]を選択して[次]をクリックします。

3.2.11. インストールパッケージの選択2

デスクトップ環境を選択して全てのチェックを外します。

アプリケーションを選択して全てのチェックを外します。

開発を選択して全てのチェックを外します。

サーバーを選択して全てのチェックを外します。

ベースシステムを選択して全てのチェックを外します。

仮想化を選択して全てのチェックを外します。

クラスタリングを選択して全てのチェックを外します。

クラスタストレージを選択して全てのチェックを外します。

言語を選択して日本語のサポートにチェックを付けます。

それ以外のチェックは外します。

[次]をクリックします。

3.2.12. パッケージのインストール

以下の画面で[次]をクリックするとインストールが開始されます。

コンピュータの性能によって終了までの時間は異なります。

3.2.13. インストールの完了

以下の画面になったらDVDを取り出して[再起動]をクリックします。

4. CentOS5のカスタマイズ

ここではXooNIpsインストールに必要な設定を説明します。

4.1. 管理用アカウントの作成

以下の手順でサーバにrootでログインします。

xoonips-server login: root ← ログインユーザ名としてrootと入力
Password: ← rootのパスワードを入力(表示はされない)
[root@xoonips-server ~]# ← rootでログインした状態

管理用アカウントを以下のコマンドで作成します。

[root@xoonips-server ~]# useradd admin ← 管理用アカウントadminの作成
[root@xoonips-server ~]# passwd admin ← adminのパスワード設定
Changing password for user admin.
New UNIX password: ← adminのパスワード入力
Retype new UNIX password: ← adminのパスワード再入力
passwd: all authentication tokens updated successfully.

4.1.1. adminユーザのみsuが実行出来るように設定する

root権限は何でも出来てしまう誤操作で重要なファイルを削除してしまったりすることがあるので、普段の作業は必ずadminユーザで行い、必要な時にだけsuコマンドを使ってroot権限を使用するように設定します。

[root@xoonips-server ~]# usermod -G wheel admin ← ユーザadminをwheelグループに追加
[root@xoonips-server ~]# vi /etc/pam.d/su ← viエディタでファイルを編集する。
#auth required pam_whell.so use_uid
auth required pam_whell.so use_uid ← コメント削除

viエディタの使用法についてはWEBや書籍などを参照してください。

ログアウトして次回以降ユーザadminで作業を行います。

[root@xoonips-server ~]# exit ← ログアウト

4.2. システムのアップデート

以下のコマンドでユーザadminでログインします。

xoonips-server login: admin ← ログインユーザ名としてadminと入力
Password: ← adminのパスワードを入力(表示はされない)
[admin@xoonips-server ~]$ ← adminでログインした状態

以下のコマンドでrootユーザになり、システムのアップデートを実行します。

[admin@xoonips-server ~]$ su - ← suコマンドでrootになる
Password: ← rootのパスワードを入力
[root@xoonips-server ~]# ← rootになった状態

以後、指定があるまでroot権限のまま作業を行います。

[root@xooinps-server ~]# yum -y update ← システムのアップデートコマンドを実行

ネットワークの状態やコンピュータの性能によっては実行に時間がかかります。

システムが最新の状態に交信されます。

4.3. 必要パッケージのインストール

XooNIpsのインストールには以下のパッケージをインストールする必要があります。

gcc gcc-c++ glib-devel
glib2-devel libgsf-devel php-mysql
php-gd php-mbstring php-devel
php-xml php-pear php-pecl-Fileinfo
poppler-utils lynx mysql-server
wget    

以下のコマンドで必要パッケージをインストールします。

[root@xoonips-server ~]# yum -y install gcc gcc-c++ glib-devel glib2-devel libgsf-devel
[root@xoonips-server ~]# yum -y install php-mysql php-gd php-mbstring php-devel php-xml php-pear
[root@xoonips-server ~]# yum -y install php-pecl-Fileinfo poppler-utils lynx
[root@xoonips-server ~]# yum -y install mysql-server wget make

4.4. 外部補助プログラムのインストール

XooNIpsを動作させる為に必要な外部プログラムをインストールします。

外部補助プログラムの取得
[root@xoonips-server ~]# wget http://prdownloads.sf.net/chicago/xlhtml-0.5.tgz
[root@xoonips-server ~]# tar -xzvf xlhtml-0.5.tgz ← 取得ファイルの展開
[root@xoonips-server ~]# cd xlthml-0.5
[root@xoonips-server ~]# cp /usr/share/automake-1.9/depcomp ./ ← インストールに必要なコマンドをコピー
[root@xoonips-server ~]# ./configure ← configureの実行
[root@xoonips-server ~]# make ← makeの実行
[root@xoonips-server ~]# make install ← インストールの実行
[root@xoonips-server ~]# cd ← 展開ディレクトリから抜ける
外部補助プログラムの取得
[root@xoonips-server ~]# wget http://downloads.sourceforge.net/wvware/wv-1.2.4.tar.gz
[root@xoonips-server ~]# tar -xzvf wv-1.2.4.tar.gz ← 取得ファイルの展開
[root@xoonips-server ~]# cd wv-1.2.4
[root@xoonips-server ~]# ./configure ← configureの実行
[root@xoonips-server ~]# make ← makeの実行
[root@xoonips-server ~]# make install ← インストールの実行
[root@xoonips-server ~]# cd ← 展開ディレクトリから抜ける
XooNIpsが外部補助プログラムを利用できるようにシンボリックリンクを作成します。
[root@xoonips-server ~]# ln -s /usr/local/bin/xlhtml /usr/bin/xlhtml
[root@xoonips-server ~]# ln -s /usr/local/bin/ppthtml /usr/bin/ppthtml
[root@xoonips-server ~]# ln -s /usr/local/bin/wvText /usr/bin/wvText
外部補助プログラムインストールの後始末をします
[root@xoonips-server ~]# rm -rf xlhtml-0.5
[root@xoonips-server ~]# rm -rf wv-1.2.4
[root@xoonips-server ~]# rm -f xlhtml-0.5.tgz
[root@xoonips-server ~]# rm -f wv-1.2.4.tar.gz

4.5. iptablesの設定

パケットフィルタリングの設定をします。

初期状態ではWebサーバへのアクセスが制限された状態になっているため、接続を許可する設定を行います。

[root@xoonips-server ~]# vi /etc/sysconfig/iptables
以下の行をコピーします。
-A RH-Firewall-l-INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 22 -j ACCEPT
↓ コピーした行の22を80に変更する。
-A RH-Firewall-l-INPUT -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport 80 -j ACCEPT
[root@xoonips-server ~]# /etc/init.d/iptables restart ← パケットフィルタリングソフトを再起動する。

4.6. SELinuxの無効化

XOOPSの利用にはSELinuxを無効にする必要があります。

[root@xoonips-server ~]# getenforce ← SElinux状態確認
Enforcing ← SELinux有効
[root@xoonips-server ~]# setenforce 0 ← SELinux無効化
[root@xoonips-server ~]# getenforce ← SELinux状態確認
Permissive ← SELinux無効
[root@xoonips-server ~]# vi /etc/sysconfig/selinux ← SELinux設定ファイル編集
SELINUX=enforcing
SELINUX=disabled ← システム起動時にSELinuxを無効化

4.7. Apacheの設定

Webサーバ(Apache)の設定をします。

4.7.1. 設定ファイルの編集

[root@xoonips-server ~]# vi /etc/httpd/conf/httpd.conf ← 設定ファイルの編集
AddDefaultCharset UTF-8
#AddDefaultCharset UTF-8 ← コメントにする

4.7.2. Webサーバの起動と自動起動設定

コンピュータを再起動したときにWebサーバも自動で起動するように設定します。

[root@xoonips-server ~]# /etc/init.d/httpd start ← Webサーバ起動
[root@xoonips-server ~]# chkconfig httpd on ← Webサーバの自動起動設定

4.7.3. Webサーバの動作確認

他のコンピュータでブラウザを起動し、アドレスを入力します。

例えばhttp://(OSインストールの時に決めたホスト名)/と入力します。

以下のような画面がブラウザに表示されていればWebサーバの設定は完了です。

4.8. MySQLの設定

XooNIpsで使用するDatabaseシステムの設定を行います。

[root@xoonips-server ~]# vi /etc/my.cnf ← 設定ファイルの編集
[mysqld]セクションに以下の2行を追加します。
default-charcter-set=ujis
skip-character-set-client-handshake

4.8.1. MySQLの起動と自動起動設定

[root@xoonips-server ~]# /etc/init.d/mysqld start ← MySQLサーバ起動
[root@xoonips-server ~]# chkconfig mysqld on ← MySQL自動起動設定

4.8.2. MySQLパスワードの設定と不要データの削除

[root@xoonips-server ~]# mysql -uroot ← MySQLサーバへrootユーザでログイン
rootユーザのパスワードを設定(例はmysqlroot@pass)
mysql > set password for root@localhost=password('mysqlroot@pass');
mysql > delete from mysql.user where user=''; ← 匿名ユーザを削除します。
mysql > drop database test; ← testデータベースの削除

4.8.3. XooNIps用データベースの作成

xoonipsdbという名前でXooNIps用のデータベースを作成します。
mysql > create database xoonipsdb character set ujis;
xoonipsdbにアクセスするユーザxoonipsuser,パスワードxoonips@passで作成します。
mysql > grant all privileges on xoonipsdb.* to xoonipsuser@localhost identified by'xoonips@pass';
mysql > exit ← MySQLサーバからログアウトする。

4.9. PHPの設定

XooNIpsの動作に必要な環境にするためPHPの設定ファイルを修正します。

[xoonips-server ~]# vi /etc/php.ini ← PHP設定ファイルの編集
allow_url_fopen = On
allow_url_fopen = Off ← Offに修正する

以下の設定値はXooNIpsサーバにファイルをアップロードする際に必要なメモリーサイズです。サーバの設計・構築に従って大きめの値を設定してください。

128MB以上のファイルをXooNIpsで扱う計画がある場合は本解説よりも大きな値を設定する必要があります。

設定値の範囲は memory_limit >= post_max_size >= upload_max_filesize である必要があります。

memory_limit = 16M
memory_limit = 128M ← 値を大きく設定する
post_max_size = 8M
post_max_size = 128M ← 値を大きく設定する
upload_max_filesize = 2M
upload_max_filesize = 128M ← 値を大きく設定する
;session.use_only_cookies = 1
session.use_only_cookies = 1 ← コメントを外す

マルチバイト文字列関数の設定

;mbstring.internal_encording = EUC-JP
mbstring.interlnal_encording = EUC-JP ← コメントを外す
;mbstring.detect_order = auto
mbstring.detect_order = ASCII,EUC-JP,UTF8 ← コメントを外し、ASCII,EUC-JP,UTF8を追加する

変更した設定を有効にするため、Apacheの再起動をします。

[xoonips-server ~]# /etc/init.d/httpd restart ← 設定を有効にするためApacheを再起動する

5. XOOPSのインストール

XooNIpsを利用するための基盤となるXOOPSのインストールを行います。

XOOPS公式サイトから最新版をダウンロードしてください(執筆時のバージョンは2.1.6)
[root@xoonips-server ~]# wget http://downloads.sourceforge.net/xoopscube/Package_Legacy_2_1_6.zip
[root@xoonips-server ~]# unzip Package_Legacy_2_1_6.zip ← ダウンロードファイルを展開する
展開ファイルをWebサーバドキュメントルートにコピー
[root@xoonips-server ~]# cp -R Package_Legacy/html/ /var/www/
[root@xoonips-server ~]# rm -rf Package_Legacy ← 展開ディレクトリを削除
[root@xoonips-server ~]# rm -f Package_Legacy_2_1_6.zip ← ダウンロードファイルを削除
[root@xoonips-server ~]# chmod 777 /var/www/html/uploads ← パーミッションを変更
[root@xoonips-server ~]# chmod 777 /var/www/html/cache ← パーミッションを変更
[root@xoonips-server ~]# chmod 777 /var/www/html/templates_c ← パーミッションを変更
[root@xoonips-server ~]# chmod 666 /var/www/html/mainfile.php ← パーミッションを変更

Warning

最新版のダウンロードURLは公式サイトで確認してください。

ダウンロードページ(Legacy2.1.6)

5.1. XOOPSセットアップ

Webブラウザでhttp://サーバ名/へアクセスをします。

japaneseを選択して[次へ]をクリックします。

[次へ]をクリックします。

[次へ]をクリックします。

MySQLの設定で作成したデータベースユーザ名・データベースパスワード・データベース名を入力します。

空欄へ以下の情報を入力して[次へ]をクリックします。

データベースユーザ名 xoonipsuser
データベースパスワード xoonips@pass
データベース名 xoonipsdb

[次へ]をクリックします。

[次へ]をクリックします。

[次へ]をクリックします。

[次へ]をクリックします。

[次へ]をクリックします。

[次へ]をクリックします。

以下の情報を入力して[次へ]をクリックします。

ここで作成するのはXOOPSを管理するユーザです。

CentOSのユーザやMySQLのユーザとは別のものになります。

管理者ユーザ名 XOOPSサイト管理者ユーザ名(例はAdministrator)
管理者メールアドレス XOOPSサイト管理者メールアドレス(例はadmin@xoonips.jp)
管理者パスワード パスワード
管理者パスワード(再入力) パスワード

[次へ]をクリックします。

[次へ]をクリックします。

XOOPSの管理者ユーザ名とパスワードを入力して[ログイン]をクリックします。

インストールボタンをクリックします。

インストール完了です。

Webブラウザを一度終了してください。

5.2. XOOPSインストール後の後始末

[root@xoonips-server ~]# rm -rf /var/www/html/install/ ← installディレクトリ削除
[root@xoonips-server ~]# chmod 644 /var/www/html/mainfile.php ← パーミッション変更

6. XooNIpsのインストール

XooNIps最新版をダウンロードします。

XooNIps最新版をダウンロード
[root@xoonips-server ~]# wget http://osdn.dl.sourceforge.jp/xoonips/30526/xoonips-3.4.tar.gz
ダウンロードファイルを展開
[root@xoonips-server ~]# tar -xzvf xoonips-3.4.tar.gz
XooNIpsモジュールをmoduleディレクトリにコピー
[root@xoonips-server ~]# cp -R xoonips-3.4/xoonips/ /var/www/html/modules/

Warning

ダウンロードURLはミラーのため変更される可能性があります。

ダウンロードページ

6.1. XooNIpsセットアップ

Webブラウザでhttp://サーバ名/へアクセスをします。

情報を入力してログインボタンをクリックします。

ユーザ名 管理者ユーザ名(例はAdministrator)
パスワード 管理者パスワード

[管理者メニュー]をクリックします。

[モジュールのインストール]をクリックします。

操作欄にあるインストールアイコンをクリックします。

インストールボタンをクリックします。

[モジュールの管理]をクリックします。

XooNIpsのインストールが正常に行われていればこの様な画面になります。

6.2. XooNIpsの初期設定と確認

XooNIpsを使用するための設定をします。

管理者メニューで[XooNIps]をクリックします。

[システム設定]をクリックします。

6.2.1. ファイルアップロードディレクトリの変更

Webサーバの権限で書き込みが出来るディレクトリを指定する必要があります。

[root@xoonips-server ~]# mkdir /var/www/xoonipsupload ← ディレクトリを作成
[root@xoonips-server ~]# chmod a+w /var/www/xoonipsupload ← パーミッションを変更する。

[基本設定]をクリックします。

[ファイルアップロードディレクトリ]の項目に/var/www/xoonipsuploadと入力します。

更新ボタンをクリックして変更した設定を有効にします。

6.2.2. インラインフレーム設定

ここではインデックスツリーの表示領域を変更することが出来ます。

[インラインフレーム表示設定]をクリックします。

インデックスツリーの幅とインデックスツリーの高さを数値で入力して更新ボタンを押します。

インデックスツリーの幅を割合(%)で指定することによりブロック内での表示領域の割合を変更できます。

幅100%で指定 幅50%で指定

インデックスツリーの高さをピクセルで指定することにより表示領域の大きさを変更できます。

高さ400で指定 高さ200で指定

6.2.3. 印刷設定

ここではページを印刷する際にヘッダとして表示させる情報を入力することが出来ます。

[印刷設定]をクリックします。

入力した情報は詳細画面などを印刷の際ヘッダ情報として同時に印刷されます。

6.2.4. RSS配信設定

XooNIpsはRSS1.0(RDF)、RSS2.0、Atom1.0の3種類のフィード形式をサポートしています。

設定画面で表示されるURLを公開することでアイテムの更新情報及びグループの新規作成状況がアナウンス出来ます。

[RSS設定]をクリックします。

利用するフィード形式のテキストボックスの内容をコピーして公開してください。

6.2.5. OAI-PMH設定

XooNIpsはメタデータの情報を機械的に収集する仕組みとしてOAI-PMHを採用しています。

ここではOAI-PMHに対応した別のサーバにメタデータを提供するための設定(リポジトリ設定)とOAI-PMHに対応した別のサーバからメタデータを収集するための設定(ハーベスタ設定)の両方が行えます。

[OAI-PMH設定]をクリックします。

  • リポジトリ設定はメタデータを他のサーバに提供する為の設定です。

  • リポジトリ名

    例:INCF Japan Node XooNIps site

    データベースID

    サイト名等を利用してサイトを区別するための識別子を設定します。例:www.neuroinf.jp

    アイテムの削除状態を保存する日数

    アイテムを削除したという情報の保存日数を指定します。

    institutionの値

    OAI-PMHの応答に必要なinstitutionの値を設定します。

    publisherの値

    OAI-PMHの応答に必要なpublisherの値を設定します。

  • ハーベスタ設定はメタデータを他のサーバから収集するための設定です。

メタデータを収集するサーバのURLを改行区切りで入力します。

行の先頭に(セミコロン);を付けた場合はその行はコメントになります。

6.2.6. プロキシ設定

XooNIpsから他のサーバへアクセスする際プロキシを利用する場合に設定します。

[プロキシ設定]をクリックします。

ホスト名

プロキシサーバのホスト名を設定します

ポート番号

プロキシサーバのポート番号を設定します

ユーザ名

ユーザ認証が必要な場合にユーザ名を設定します

パスワード

ユーザ認証のパスワードを設定します

6.2.7. イベント通知設定

XOOPSが本来持っているイベント通知機能を利用してXooNIpsがユーザに対して伝えることの出来るイベントを指定します。

[イベント通知設定]をクリックします。

イベント通知設定は以下の4つから選択します。

  • この機能を無効にする

  • イベント選択オプションをブロックに表示する

  • イベント選択オプションをメインコンテンツ下部に表示する

  • イベント選択オプションをブロックおよびメインコンテンツ下部の両方に表示する

特定イベントを有効にするの項目は複数の選択が可能です。

通知する相手

画面での表示

設定される内容

XooNIps管理者

管理者:アイテム移譲通知

アイテムが移譲されたことを通知します。

管理者:アカウント承認通知

アカウントが承認されたことを通知します。

管理者:アイテム承認通知

公開アイテムが承認されたことを通知します。

管理者:グループアイテム承認要求通知

グループ領域へのアイテム承認要求があることを通知します。

ユーザ

XooNIpsユーザ:アイテム移譲通知

アイテムが移譲されたことを通知します。

XooNIpsユーザ:アイテム更新通知

アイテムが更新されたことを通知します。

XooNIpsユーザ:アイテム承認通知

公開アイテムが承認されたことを通知します。

XooNIpsユーザ:アイテム承認拒否通知

公開アイテムの承認が拒否されたことを通知します。

XooNIpsユーザ:ファイルのダウンロードを通知

ファイルがダウンロードされたことを通知します。

XooNIpsユーザ:グループアイテム承認通知

グループ領域に登録したアイテムが承認されたことを通知します。

XooNIpsユーザ:グループアイテム承認拒否通知

グループ領域へのアイテム登録が拒否されたことを通知します。

6.2.8. XOOPS拡張

XOOPSのユーザーモジュールでユーザの登録を行った場合、そのユーザがXooNIpsの機能を使えるようにします。

XOOPSのユーザーモジュールでユーザの削除を行った場合、XooNIpsに残っているユーザ情報を削除します。

[XOOPS拡張]をクリックします。

操作欄にあるアイコンをクリックすることでユーザの追加や削除が行えます。

6.2.9. 動作確認

XooNIpsの動作設定を確認します。

[動作確認]をクリックします。

[テスト]をクリックします。

XooNIpsの設定情報が表示されます。

総合判定がOKになっていればXooNIps動作前の設定は終了です。

赤色で表示された場所がある場合には、コメントに従って修正する必要があります。

6.3. アイテムタイプモジュールのインストール

続いてアイテムタイプモジュールのインストールをします。

アイテムタイプモジュールをmoduleディレクトリにコピー
[root@xoonips-server ~]# cp -R xoonips-3.4/itemtypes/* /var/www/html/modules/

6.3.1. アイテムタイプモジュールのセットアップ

XooNIpsモジュールと同様の手順です。

セットアップするアイテムタイプモジュールの種類はWebサイトの計画と設計により変化します。

[モジュールのインストール]をクリックします。

XooNIpsのインストールと同様にインストールアイコンをクリックしてインストールします。

6.3.2. XooNIpsインストール後の後始末

[root@xoonips-server ~]# rm -f xoonips-3.4.tar.gz ← ダウンロードファイル削除
[root@xoonips-server ~]# rm -rf xoonips-3.4 ← 展開ディレクトリ削除

6.4. XooNIpsアップデート時の注意点

XooNIpsモジュール、アイテムタイプモジュールをバージョンアップする際にはディレクトリを上書き後、管理画面からアップデート作業を行ってください。

XooNIps3.30以降のバージョンへのアップデートはXooNIps3.24からのみをサポートしています。

XooNIps3.2xからXooNIps3.4へアップデートする場合はBinderアイテムタイプモジュールを必ずインストールしてください。

6.5. 支援モジュールについて

標準状態では使いにくいシステムモジュールの変わりに利用できるモジュールや悪意のある攻撃から守るProtecterモジュールなどがあります

XooNIps3.4での新機能アイテムへのコメント機能を利用する際にはaltsysモジュールとD3forumモジュールのインストールが必要です。

ここではXooNIpsでコメント機能を利用するためにaltsysモジュールとD3forumモジュールのインストールの簡単な説明を行います。

詳細な情報は配布サイトを確認してください。http://xoops.peak.ne.jp/

6.5.1. altsysモジュールのインストール

標準システムモジュールの代替モジュールであるaltsysモジュールのインストールを行います。

mainfile.phpを一点修正します

[xoonips-server ~]# vi /var/www/html/mainfile.php ← mainfile.phpファイルの編集
define('XOOPS_TRUST_PATH','');
define('XOOPS_TRUST_PATH','/var/www/xoops_trust_path'); ← XOOPS_TRUST_PATHの設定を行う

配布サイトから最新版モジュールをダウンロードします。

[root@xoonips-server ~]# tar -xzvf altsys-0.6.tar.gz ← 取得ファイルの展開
[root@xoonips-server ~]# cp -R xoops_trust_path /var/www/ ← 展開ファイルのコピー
[root@xoonips-server ~]# cp -R html/modules/altsys /vaw/www/modules ← 展開ファイルのコピー
[root@xoonips-server ~]# cp html/preload /* vaw/www/html/preload/ ← 展開ファイルのコピー

この後はXooNIpsやアイテムタイプモジュールと同様に管理者メニューのモジュールインストールからインストールを行ってください。

6.5.2. D3forumのインストール

XooNIps 3.4の新機能アイテムへのコメント機能を利用するために必要なd3モジュールのインストールを行います。

あらかじめaltsysモジュールのインストールを済ませておく必要があります。

配布サイトから最新版モジュールをダウンロードします。

[root@xoonips-server ~]# tar -xzvf d3forum-0.8.tar.gz ← 取得ファイルの展開
[root@xoonips-server ~]# cp -R xoops_trust_path/modules /var/www/xoops_trust_path ← 展開ファイルのコピー
[root@xoonips-server ~]# cp -R html/modules/d3forum /var/www/modules ← 展開ファイルのコピー
[root@xoonips-server ~]# cp html/class/smarty/plugins/* var/www/html/class/smarty/plugins/ ← 展開ファイルのコピー

この後はXooNIpsやアイテムタイプモジュールと同様に管理者メニューのモジュールインストールからインストールを行ってください。

Last updated: 2008/12/03