リディアの日記:
「シーレーンの月、30日目。
明日はいよいよ事を起こす日だ。結局、お父様を説得できなかった。 魔術師ニドの言葉は全てが正しく、私は彼の言葉に反論できなかった。
ルウンの王権は既にかなり前から揺れ動いていて、今は誰かが行動を起こすときだという。 それは我がヘルマン家が王家ではなくルウンを守る者であるため、変わらない価値であると、エイハルダーお兄様にいわれた。
私には分からない。
夜になって、ニドが私のもとを訪れた。彼は私に、ときが来れば勇気を持って、自ら行動しなければならないと言った。 どういう意味だろう。今も私は自分の思い通りに行動しているのに...」
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