ネームサービスブラウザを起動する
ネームサービスブラウザを使用すると、実行中のネームサービスの内容を表示できます。
ネーミングコンテキストおよび CORBA サーバーは、ブラウザノードのサブノードで
表わされます。ブラウザでノードを選択して、指定したノードにオブジェクトを
バインドするコードや、または resolve() を実行して指定したノードへの参照を
返すコードを生成できます。
ネームサービスブラウザを起動し、ネームサービスを参照するには、ネームサービスの
IOR が必要です。
ネームサービスの IOR を取得する
ネームサービスがシステム管理者によって管理されている場合、ネームサービス IOR は
おそらく既知のファイルに格納されています。ネームサービスブラウザを起動
するときにはこのファイルを指定します。
ネームサービスを自分で管理している場合は、コマンド行からネームサービスを起動するときに IOR を取得する必要があります。
たとえば、JDK 1.2 ORB ネームサービスを起動するには、次の手順を実行します。
- コマンドシェルを開いて、JDK インストールディレクトリに移動します。
/bin ディレクトリに移動してください。
- 次のように入力してネームサービスを起動します。
tnameserv -ORBInitialPort 1050
注: ネームサービスが、ポートが使用中であることを示すエラーメッセージを返した場合は、
別のポート番号を使用できますが、その番号を記録しておいてください。
次の手順で必要になります。
- ネームサービスは、次のようなコマンド行に関する情報を返します。
Initial Naming Context:
IOR:000000000000002849444c3a6f6d672e6f72672f436f734e616d696e672f4
e616d696e67436f6e746578743a312e30000000000100000000000000300
00100000000000774696d2d7773000006db000000000018afabcafe00000
002cbb35b05000000080000000000000000
TransientNameServer: setting port for initial object references to:
1050
IOR をネームサービスブラウザに取得する簡単な方法として、これをクリップボードにカットする方法があります。
「IOR」で始まり、TransientNameServer の前の文字 (ブランク文字でない) で終了する
文字列が必要であることに注意してください。IOR をクリップボードにコピーしたら、
次のいずれかを実行できます。
- ネームサービスブラウザを起動して、IOR をネームサービスブラウザの起動用ダイアログにペーストします。
- コマンドシェルからテキストエディタに IOR をペーストして、
テキストファイルを保存します。次にネームサービスブラウザを起動して、
ネームサービスブラウザの起動用ダイアログでこのテキストファイルを指定します。
ネームサービスブラウザを起動する
IDE のネームサービスブラウザを、すでに起動しているネームサービスプロセスで使用するには、
次の手順を実行します。
- エクスプローラの「実行時」タブに切り替えます。
- 「CORBA ネームサービス」ノードをマウスの右ボタンでクリックして、コンテキストメニューから「新規コンテキストをバインド」を選択します。
ネームサービスブラウザにサービスの検出方法を指示するためのダイアログが表示されます。
- 「名前」フィールドに "JDK"、「種類」フィールドに "Naming" と入力します (この名前は便宜上のものであり、アプリケーションを説明する名前として選択しました)。
- ネームサービス IOR を指定する方法は 2 つあります。
- IOR をファイルにコピーした場合は、ファイルの URL (file:///<各自のファイルへのパス> を使用)
を URL フィールドにペーストします。
- コマンド行からカットした IOR を IOR フィールドにペーストします。
- 「完了」をクリックしてダイアログを閉じます。新しいノード「JDK」が
「CORBA ネームサービス」の下に表示されます。ネームサービスブラウザは、起動された
ネームサービスプロセスと通信している状態です。
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