KONOEネットワークプロセス管理階層
1.はじめに
KONOEの特徴の一つはネットワーク分散環境です。複数の計算機の様々なプロセスが
協調して、全体で一つの目的を果たす仕組みを実現する必要があります。
利用者はおそらく一つの端末を使って作業をするでしょうから、その端末から
すべての計算機上のプロセスを制御することが必要になります。
それぞれの計算機にログインしてプロセスの起動や停止を手動で行うことも
できますが、あまりスマートな方法とはいえません。これらを自動的に、かつ
集中的に行う機構を導入する必要があります。そこでは、
- ある計算機でのプロセスの起動と停止。
- ある計算機のあるプロセスへのシグナルの伝搬。
- ある計算機上のプロセスの状態の監視。
これらの機能を「ネットワークプロセス管理機能」と呼び、そのために必要な
クラスが用意されます。
それらは基本的にローカルなファイルを利用します。プログラムイメージで
あったり、データファイルであったりします。それらのファイルの管理も
同じ枠組みの中でできるようにする必要があります。
2.機能の実現の方法
別の計算機からプロセスの起動や停止を行うにはsshなどの機能を使うことが
できます。少なくとも全く何も動いていない状態からはsshを使って最低限の
デーモンを起動することができなくてはいけないかもしれません。
いったん、サービス用のデーモンが起動すると、後はそのデーモンとの通信で
必要な作業がなされていくことになります。それらを構成するために必要な
クラスとしては
- プロセスを起動する。forkとexecシステムコールを呼ぶ。
- 子プロセスの完了を処理する。waitシステムコールを呼ぶ。
- プロセスの終了を通知する。SIGCHLDでsignalシステムコールを呼ぶ。
- プロセスIDを通知する。
- 任意のプロセスにシグナルを送る。
- プロセスステータスを得る。
- プロセスの環境を設定する。
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[intro/netproc.html] Last Modified : 26-Feb-2001.
KONOEコラボレーション
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