[C3.5]測定器ジェオメトリ
データを監視するための機能の一つとしてイベントディスプレイを実装する
場合など、測定器のジェオメトリを取り扱う必要が出てきます。座標や
形状と言った情報をもった測定器をどのように扱うかを考えます。
1.測定器の取り扱い
解析のための部品の実装を考えてきますと、何らかの形で測定器を取り扱う
必要が出てきます。物理データを考える場合も基本的にそれが検出器からの
情報であるという場合は測定器の情報とリンクして扱いたくなります。例えば
ADCの値にはカロリメータのどれかのチャンネルという情報が伴います。それは
具体的にビームラインのある位置におかれたある鉛ガラスブロックに対応させて
考えることが出来ます。
KONOEではそういった測定器もオブジェクトとして取り扱えるようになって
しかるべきです。もっと発展させて考えるとGEANT4のオブジェクトと
リンクすることなどもおもしろいかもしれませんが、ここではとりあえず
KONOEに閉じた測定器モデルを考えます。
測定器を考えるのに次の要素がありえます。
- 測定器全体のアウトライン
- 測定器の個別要素の座標と形状
- 測定器の要素の数、番号の割付
- 個別要素とDAQモジュールとの対応
2.ジェオメトリモデル
ジェオメトリとして座標と形状を考えています。座標は単純に与えられ
ますが、形状の方はいろいろなものが考えられますから、それらを合理的に
実装する必要があります。抽象的な「形状」クラスを準備し、それを
継承して「直方体」や「円柱」などを定義していくのが自然でしょう。
これらの図形情報はいくつかの使われ方があります。解析の段階では
物理量を計算するために、例えばヒットの位置を与えるものとして
用いられます。イベントディスプレイではその図形を描画することが
必要になります。
図形の定義の方法として、まず形状のみを定義します。その上で、それを
もちいる要請により順に継承していきます。
- 単純な幾何学形状
- 形状に追加情報を与えて変形などを受け取れる形状。
- 描画可能な形状。グラフィクスコンテキストを与えるとそれに描画する。
3.実装
幾何学的な形状を定義し、それらを持った図形として検出器要素を定義します。
3.1.形状
まず単純な形状を定義します。
3.2.座標変換
3.3.形状の集合
3.4.検出器要素
3.5.検出器

[classes/geometry.html] Last Modified : 09-Apr-1997.
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