オブジェクトはそれ故、あるプログラムの中だけで実現可能です。計算機 メモリー上のデータと手続きのダンプをとってそれをほかの計算機にコピーしても そのままでは意味がありません。(Javaの中間言語バイトコードはそれを意味の あるものにしようというアプローチです。)
しかし実際のアプリケーションではオブジェクト永続性が必要となります。 たとえば、あるプログラムが生成したオブジェクトをファイルに保存し、 それを別のプログラムがそれを読み出すとか、ソケット通信をする複数の プロセスの間でオブジェクトを交換するとか、共有メモリー上にある イメージをオブジェクトとして複数のプロセスで共有するといった ことが必要になります。これらは、あるプログラムが終了しても、そこで 作られたあるいは使われたオブジェクトは残って存在し続けることになります。
現実的にはまだ完全には実現できません。擬似的にデータとクラスの情報を 保存したり交換したりすることでオブジェクト永続性を実装することに なります。