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2006-07-26版

LANDSCAPEのデフォルトインストール

著者: 森 洋久 / joshua@globalbase.org  ※ 
* 概要
* この作業の前提となるシステム用件
* [ステップ1] ネットワーク環境の確認
* [ステップ2] ポートフォワーディングを利用したサーバについての確認
* [ステップ3] ダウンロード
* [ステップ4] ファイルの解凍
* [ステップ5] インストール方法の確認
* [ステップ6] 新規にインストール
* [ステップ7] 新規〜設定ファイルの変更
* [ステップ8] ver.A.からのアップデート
* [ステップ9] ver.A.からアップデート〜旧公開ディレクトリの取扱
* [ステップ10] ver.B.からのアップデート
* [ステップ11] サーバの起動
* [ステップ12] 最終確認

概要

ここでは、LANDSCAPEのデフォルトのインストール方法を説明します。

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この作業の前提となるシステム用件

奨励動作環境は、Linux, Solaris, FreeBSD, MacOSX。

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[ステップ1] ネットワーク環境の確認

LANDSCAPEサーバは、バックトラッキングをするので、ネットワーク環境に条件が必要です。まず、奨励動作環境とグローバルIPアドレスをもったマシンを用意してください。プライベートアドレスのマシンでも、外部からポートフォワーディング可能なマシンであったらば、DNSの設定等と合わせて設定可能です。その場合は、直ちに
「ポートフォワーディングを利用したサーバについての確認」の確認を行ってください。

ここでは、グローバルIPアドレスをもったサーバを構築するものとします。 以下のことを確認し、条件を満たしてください。
  1. このマシンはDNSに登録された名前を持っているか。
    1. 持っていない場合 以降、このマシンの名前をIPアドレスとします。
    2. 持っている場合 以降、DNSに登録された名前、仮にgbs.domainnameとしますが、これをこのマシンの名前とします。
    /etc/hostsにのみ登録されたマシン名は使えませんので、注意してください。
  2. インターネット全体から、当該マシンの8080ポートへ、TCP接続可能であること。
  3. 当該マシンから、インターネット全体へTCP接続可能であること。
以上を満たしている必要があります。満たされていることが確認されたらば、 「インストール方法の確認」へ進みます。

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[ステップ2] ポートフォワーディングを利用したサーバについての確認

プライベートアドレスをもったマシンで、ポートフォワーディングを利用してサーバを構築しようとする場合は、以下の確認が必要です。
  1. このマシンはDNSに登録された名前を持っているか。
    この登録されたマシン名を、gbs.domainnameとします。 残念ながらDNSに登録されていないマシンは運用出来ません。 また、/etc/hostsにのみ登録されたマシン名は使えませんので、注意してください。
  2. DNSが、以下のように設定されていること。
    gbs.domainname は外部のインターネットから名前解決すると、このマシンのポートフォワーディング元のグローバルIPアドレスに変換され、プライベートアドレスのLANから名前解決すると、当該マシンのプライベートアドレスに変換されること。
    このようにして、gbs.domainnameという名前は、内部、外部を問わず、同一のマシンを指す名前として利用可能であること。
  3. ポートフォワーディングは、外部グローバルアドレス8080から当該マシンのIPアドレス8080番へフォワーディングされていること。ポート番号が変わってはいけない。
  4. 同様、インターネット全体から、当該マシンの8080ポートへ、TCP接続可能であること。
  5. 当該マシンから、インターネット全体へNAT変換等でTCP接続可能であること。
以上を満たしている必要があります。

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[ステップ3] ダウンロード

まずは、ユーザモードでログインし、コードを展開するワーキングディレクトリを作り、そこへ移動します。ここではそのディレクトリを仮に、~/dirとします。

% mkdir ~/dir
% cd ~/dir
 

次に、
ダウンロードミーラーサイト または、 sourceforge.jp GLOBALBASEダウンロードサイト より、対応するMACHINEのリリース、gbs-server-MACHINE の、ver.B.b10以降のインストーラをダウンロードしてください。ダウンロードの方法に関するマニュアルは [UNDEF REF (dawnload)]です。

[注意] ver.B.b10以前のインストーラは今回のマニュアルには対応していませんのでご注意ください。


[メモ] 最近のインストーラは規模が大きいので、 sourceforge.jpのサイト からはダウンロード出来ないことが多々あります。 ダウンロードミラーサイト からのダウンロードを奨励します。


ファイル名lss.ver.XX.XX.tar.gzというファイルをこのディレクトリ ( ~/dir)にダウンロードしてください。もし、ver.B.b10であれば、lss.ver.B.b10.tar.gzというファイル名になります。

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[ステップ4] ファイルの解凍



% gzip -d landscape.tar.gz
% tar xvf landscape.tar
 

ver.B.b10のものをダウンロードした場合、~/dir/lss.ver.B.XX.XX というディレクトリが出来ますので、この下へ移動し、ルートになります。

% cd lss.B.XX.XX
% su root
passwd: XXXX
#
 



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[ステップ5] インストール方法の確認

次にインストール方法の確認を行います。インストール方法は、現在のシステムがどういう状態かによって異なります。以下のどれかを確認してください。
  1. 過去にLANDSCAPEをインストールしたことの無い、今回初めてLANDSCAPEをインストールするマシンである。
    「新規にインストール」へ進んでください。
  2. もし仮に現在LANDSCAPEが全くインストールされていなかったとしても、ver.A.のコンテンツがどこかにありそれを生かしたいと考えている。
    「ver.A.からのアップデート」へ進んでください。
  3. 現在ver.A.のLANDSCAPEサーバが動作しているサーバに、このサーバのコンテンツを引き続き閲覧可能な状態で、今回ver.B.をインストールしようと考えている。
    「ver.A.からのアップデート」へ進んでください。
  4. 現在ver.B.のLANDSCAPEサーバが動作しているサーバをver.B.b10以降のLANDSCAPEサーバにバージョンアップしたい。
    「ver.B.からのアップデート」へ進んでください。


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[ステップ6] 新規にインストール

インストールスクリプト./install.sh を使います。 # ./install.sh デフォルトでは、ディレクトリ/usr/local/xl-gbsにすべてはインストールされます。発信する地理情報のデータの置き場所は、/usr/local/xl-gbs/xldocs の下になります。また、ブート時の駆動スクリプトが設定されます。

[チェック] /usr/local/xl-gbsというディレクトリが出来ていることを確認します。

またそのディレクトリの中に、以下のようなディレクトリが出来ていることを確認します。

# cd /usr/local/xl-gbs
# ls
xlconf          xllog           xlsamples       xlsys
xldocs          xlopt           xlscript        xlwork
#
 

以上のディレクトリが確認出来ていればインストールはうまく完了しました。


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[ステップ7] 新規〜設定ファイルの変更

ディレクトリ/usr/local/xl-gbs/xlscript/conf におけるファイルagent.xl に以下の一行、いずれかを付け加えます。 DNSに名前が登録されている場合、

<SetLocalHostName> gbs.domainname </SetLocalHostName>
 

IPアドレスしか無い場合、

<SetLocalHostName> ^"XX.YY.ZZ.WW" </SetLocalHostName>
 

XX.YY.ZZ.WWはマシンのIPアドレスです。 例えば以下のようにagent.xlファイル内の、Sequence文の開始タグの直後がよいでしょう。

<Sequence> ^Env1

	<SetLocalHostName> gbs.domainname </SetLocalHostName>

	<Define> ^ServerPort ++SERVERPORT++ </Define>
	<Define> ^LockPort 9101 </Define>
	<Define> ^MPPort 9200 </Define>
	<Define> ^LockHostName localhost </Define>

	<Define> ^DatabaseRoot /usr/local/xl-gbs/  </Define>

	<Define> ^docs-root (+ DatabaseRoot "xldocs") </Define>
	<Define> ^sys-root (+ DatabaseRoot "xlsys") </Define>
	<SetDatabasePath>
		^docs-root ^sys-root
	</SetDatabasePath>
	<Define> ^MaxSilentTime 10sec </Define>
	<Define> ^MaxConnectionTime 1min </Define>

	<Define> ^LogSize 1000000 </Define>
	<Define> ^LogFileNo 5 </Define>
</Sequence>
 

次に、サーバを起動します。
「サーバの起動」へ進んでください。

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[ステップ8] ver.A.からのアップデート

ver.A.からのアップデート、あるいは、サーバは現在動いていないが、ver.A.のコンテンツが存在しそれを有効活用したい場合のインストールです。

シェルスクリプトは、update.sh を書き換えて使います。まず、このファイルをエディタで開いてください。

setenv TARGET /hogehoge/foofoo
 

という行があります。このディレクトリをver.A.で使用していたGBのディレクトリ名にします。たとえば、/export/home/gbs/public というディレクトリを使用していた場合は、

setenv TARGET /export/home/gbs/public
 

と書き換えます。

[注意] ディレクトリ名の最後は"/"を使わないようにしてください。
そして、update.shスクリプトを実行します。

# ./update.sh
 

デフォルトでは、必要なスクリプト等はディレクトリ/usr/local/xl-gbsにすべてはインストールされます。発信する地理情報のデータの置き場所は、ver.A.で使用していた場所、上記の例ですと、/export/home/gbs/public/xldocs の下になります。また、ブート時の駆動スクリプトが設定されます。

[チェック] /usr/local/xl-gbsというディレクトリが出来ていることを確認します。

またそのディレクトリの中に、以下のようなディレクトリが出来ていることを確認します。

# cd /usr/local/xl-gbs
# ls
xlconf          xllog           xlsamples       xlsys
xldocs          xlopt           xlscript        xlwork
#
 

また、さらに、/usr/local/xl-gbs/xlconf/agent.xlの中身、がたとえば、以下のようになっており、

<Sequence> ^Env1

	<SetLocalHostName> gbs.domainname </SetLocalHostName>

	<Define> ^ServerPort ++SERVERPORT++ </Define>
	<Define> ^LockPort 9101 </Define>
	<Define> ^MPPort 9200 </Define>
	<Define> ^LockHostName localhost </Define>

	<Define> ^DatabaseRoot /export/home/gbs/public/  </Define>

	<Define> ^docs-root (+ DatabaseRoot "xldocs") </Define>
	<Define> ^sys-root (+ DatabaseRoot "xlsys") </Define>
	<SetDatabasePath>
		^docs-root ^sys-root
	</SetDatabasePath>
	<Define> ^MaxSilentTime 10sec </Define>
	<Define> ^MaxConnectionTime 1min </Define>

	<Define> ^LogSize 1000000 </Define>
	<Define> ^LogFileNo 5 </Define>
</Sequence>
 

つまり、

	<Define> ^DatabaseRoot /export/home/gbs/public/  </Define>
 

のように、TARGETに指定した一行が入った、DatabaseRootが設定されていればインストールは成功です。


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[ステップ9] ver.A.からアップデート〜旧公開ディレクトリの取扱

以上のアップデートを行うと、TARGET変数で指定した旧公開用ディレクトリを、GBサーバは引き続き公開用ディレクトリを使うようになっています。しかし、旧公開用ディレクトリがrootに対して書き込み許可されていない場合、rootユーザで動くGBサーバは作業領域 ( xlsys)に書き込みできず、正常な公開は出来ません。ver.A.のサーバはユーザモードで動作するように作られており、このようなことが発生します。そのため、旧公開用ディレクトリをrootに対して書き込み許可する必要があります。例えば、以下のように処理します。

% su gbs
..... まず旧公開用のディレクトリの所有者になります。
% cd /export/home
% chmod 0755 gbs
% cd gbs/public
% find . -name '*' -exec chmod 0755 {} \;
 

こうすると、公開用ディレクトリ以下のファイルやディレクトリすべてがrootユーザから見えるようになり、正常な公開が可能となります。

以上の確認が終わったら、
「サーバの起動」へ進んでください。

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[ステップ10] ver.B.からのアップデート

ver.B.の古いバージョンからのアップデートを行いたい場合のインストールです。ただし、このアップデートが行えるのはve.B.b11からです。ve.B.b10以前ではこのアップデートは出来ません。

シェルスクリプトは、updateB.sh をそのまま使います。

# ./updateB.sh
 

必要なファイルを書き換えます。どのようなファイルを書き換えるかは、updateB.shの中身を見てください。もし、サーバの各種スクリプトに様々な変更を行っている場合は、/usr/local/xl-gbsをバックアップしておくことをお勧めします。

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[ステップ11] サーバの起動

最後にサーバを起動します。各マシンごとに起動スクリプトの場所が異なります。起動/停止はルートで行ってください。

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[ステップ12] 最終確認

以下のようにプロセスを確認します。psのオプションは、-aux か -fAか、OSによって異なるのでmanなどで確認してください。

# ps -aux | egrep xl
root      3622   0.0  0.0    32420    520  p2  S    12:26AM   0:00.01 xlsv xlscr
root      3623   0.0  0.0    32412    528  p2  S    12:26AM   0:00.01 xllock xls
root      3626   0.0  0.0    32992    532  p2  S    12:26AM   0:00.01 gbmp xlscr
root      3627   0.0  0.1    33804   1616  p2  S    12:26AM   0:00.35 xlsv xlscr
root      3628   0.0  0.1    34000   1508  p2  S    12:26AM   0:00.17 xllock xls
root      3629   0.0  0.1    35052   1932  p2  S    12:26AM   0:00.49 gbmp xlscr
#
 

このように、
xlsv , xllock [UNDEF REF (xllock)], gbmp [UNDEF REF (gbmp)]の三種類のプロセスが2つずつ動いていれば正常動作です。これらは、LANDSCAPEの主要なエージェントです。各エージェントについてはそれぞれのマニュアルを参照してください。

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