前頁  メニュー  次頁


オプションメニュー

数値オプション
  option arithmetic文を書かないときの数値の扱いを指定します。

15桁(JIS)モード

  数値変数が保持する値は,15桁の10進数です。
  数値式の計算結果は,次のようになります。
       加減乗除の結果は,19桁〜27桁の10進数に丸められます。
       べき乗と無理関数の結果は,17桁の10進数に丸められます。
                    (ただし,17桁めの数字は偶数になります)
  数値式の計算結果を数値変数に代入すると,15桁に丸められます。
  計算結果は,15桁に丸めて表示します。
○表示桁数を多くにチェックすると,計算結果をそのまま表示します。
  
1000桁モード 
  1000桁以下の10進数は正確な値を持ちます。
  計算結果は,1000桁〜1008桁のいずれかの10進数に丸められます。
          丸めは切り捨てです。
  三角関数,指数関数,対数関数などの超越関数は使えません。
         翻訳時にエラーになります。
  べき指数は
    -9223372036854775807〜9223372036854775807(=2^63 -1)
  の整数に限ります。
       べき指数が整数でないと,実行時にエラーになります。
  ○超越関数(17桁)を使うにチェックすると,
    三角関数,指数関数,対数関数などの超越関数が使えますが,それらの計算結果は17桁の精度(末尾は偶数)になります。
    また,べき乗の演算は,べき指数が上記の範囲の整数でないときは,17桁の精度(末尾は偶数)です。

2進およそ16桁モード 
  最小の正の数はおよそ5.0E-324,最大の数はおよそ1.7E308です。
  十進数を正確に表せないことがありますが,高速です。
  -9007199254740992〜9007199254740992(=)の整数は正確に表現できます。
  10の累乗の形の整数は,1〜1E36まで正確に表現できます。
  一方,0.1,0.01など,十進小数は,たいていの場合,正確に表すことができません。
  プログラムに書かれた数が正確に表現できないときは,表現可能な数で近似します。
  たとえば,0.1は真の値より少し大きい数で近似されます。計算結果は再び十進数に戻して表示します。
  計算結果は,通常,15桁に丸めて表示します。
○表示桁数を多くにチェックすると,19桁目まで表示します。

複素数モード

  複数数は,2個の2進数(およそ16桁)の対で表現されます。
  print文で虚数を表示すると,2数を括弧でくくって表示します。
  べき乗演算では,底が正数のとき,指数を虚数にすることができます。
  また,指数が-2147483647〜2147483647の整数のとき,底を虚数にすることができます。
  ABS(x),SQR(x),EXP(x),LOG(x)は定義域を複素数に拡張しています。
  複素数モード専用の関数として,COMPLEX(x,y),RE(x),IM(x),CONJ(x),ARG(x)を用意しています。
  図形変形関数のSCALEとSHIFTを複素数に拡張しています。
  上記以外のところで虚数を使用すると,実行時にエラーになります。

有理数モード 
  多桁の有理数の計算ができます。
  計算結果は仮分数形で表示します。
  ただし,入力やDATA文にこの形式は使えません。
  べき乗演算では,べき指数は-2147483647〜2147483647の範囲の整数に限定されます。
  三角,指数,対数などの超越関数やSQR関数,PI関数は使えません。
○超越関数(17桁)を使うにチェックすると,
  三角関数,指数・対数などの超越関数とSQR関数,PI関数が使えますが,それらの計算結果は17桁(末尾偶数)(PI関数は約1000桁)の精度になります。
<参照>
   OPTION ARITHMETIC文
   複素数  有理数